顎関節症。何十年も患い、手術と言われていたが…
「顎関節症」を患っていた方から口コミをいただきました。
https://www.ekiten.jp/shop_350638/review/k_4074725/
今回は顎関節症についてのオステオパシーの考え方とアプローチ法を書きたいと思います。
顎関節は耳の骨である側頭骨へ付着しています。
「側頭骨はトラブルメーカー」と呼ばれ、様々な問題を引き起こしてしまう骨です。
それは側頭骨から発する事もあれば、2次的に側頭骨へと影響が及んでしまうものもあります。
オステオパシーでは、頭蓋骨へアプローチすることで側頭骨への機能障害を丁寧に診てゆきます。
つまり、側頭骨を正常に機能させれば、顎の問題はなくなってくるものです。
口コミをいただきましたゲストさんのケースを見てみると…
平成30年9月末に来院されて問診をした際に、次の様な既往(前病)歴がありました。
11歳の時に、自転車に乗っていて電信柱に顔をぶつけられて、左の視神経管を骨折されて手術をされております。
視神経管と言うのは、こめかみの骨である蝶形骨の一部分で、眼窩を構成する所の目の奥の方にあります。
ここを骨折されたと言うことは、相当な衝撃の外力が顔面に加わったのだと推測されます。
次に、体にアプローチして行くと…
まずは大きなブロックとして、左の後頭骨と頚椎1番(環椎)との関節がくっ付いてしまっていて離れない状態でした。
いわゆる、オステオパシーで言うところの「後頭‐環椎のインパクション」を起こしておりました。
それが頭蓋骨の歪みとつながっており、後頭骨と蝶形骨が前後方向に広がって足の方へと下がっておりました。
すると顎の骨(下顎骨)が関節をしている骨である側頭骨も変位を余儀なくされてしまいます。その結果として、下顎骨も歪みを起こしてしまって顎の問題を引き起こしていたのだと思います。
施術を試みたのは、主に顔面骨と頚椎のトラウマに対して行いました。
オステオパシーの施術を数回されて、顎関節症が良くなられて本当に嬉しく思います!
形成外科や歯医者さんでは、顎の関節だけを診て手術を薦められていたのだと思われます。
オステオパシーでは、解剖学、生理学等を元にして、体全体のつながりのシステムを考慮してバランスを整えて施術してゆきます。
「木を見て、森を見ない」といった体への取り組み方では、根本の問題が変わらないのだと思って日々の施術に取り組んでおります。